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2006,09,30, Saturday
あしたが10/1だって今気付いたよ!(遅ッ
ども北乃です。そんなワケでサンクリです。
スペースは上記してあるとおり、E-07b です。
すっかり準備が滞っておりますた。
たぶん、妹紅メインオフセ本が出せるんじゃねぇかと……思いてぇでござんす。
持込が確定している既刊は、
ZUNのロマンティックわはは……(東方・魔理沙メインオールキャラ)
読書が足りない(東方・マリパチェ)
頭から生えたアレ(東方・頭から何かが生えてるキャラメイン)
あと、北乃個人で発行している既刊
アニメなのはSSペラ本とか余裕があれば刷っていきます。
お塩は適量に(A’s・なのフェイ)
辛さの調整はできません(A’s・クロノ、美由希)
まぁ、量はあまり期待せず。
せいぜい、それぞれ十冊ずつくらいでしょうか。
それでは明日、無事に合えましたらサンシャインシティでお会いしましょう。
ども北乃です。そんなワケでサンクリです。
スペースは上記してあるとおり、E-07b です。
すっかり準備が滞っておりますた。
たぶん、妹紅メインオフセ本が出せるんじゃねぇかと……思いてぇでござんす。
持込が確定している既刊は、
ZUNのロマンティックわはは……(東方・魔理沙メインオールキャラ)
読書が足りない(東方・マリパチェ)
頭から生えたアレ(東方・頭から何かが生えてるキャラメイン)
あと、北乃個人で発行している既刊
アニメなのはSSペラ本とか余裕があれば刷っていきます。
お塩は適量に(A’s・なのフェイ)
辛さの調整はできません(A’s・クロノ、美由希)
まぁ、量はあまり期待せず。
せいぜい、それぞれ十冊ずつくらいでしょうか。
それでは明日、無事に合えましたらサンシャインシティでお会いしましょう。
2006,09,19, Tuesday
妹紅 慧音 北乃ゆうひ
野辺ごとに 人もゆるさぬ われもかう
こやいまやうの むさのことくさ
藤原秀通
野辺ごとに 人もゆるさぬ われもかう
こやいまやうの むさのことくさ
藤原秀通
「こんなものが薬の原料に……ね」
妹紅はワレモコウ――枝はほぼ直線だが複雑に枝別れし、先端に暗赤色の毛玉のような花弁のない花をつけたパッと見、かなり地味な野草――を摘みながらぼんやりとそんなことをつぶやいた。
「正確には根が、だがな。秋にしかとれん貴重な野草だ。全滅させないように適度に根ごと摘んでくれ」
幻想郷のとある河原に一角にある群生地で妹紅と慧音はワレモコウ狩りをしていた。
「妹紅狩りとか言うな!」
「誰も言ってはおらんわ!」
そんなやりとりをしながらやっていたのは最初だけで、慧音は作業に没頭し始めると、次第に言葉少なげになっていった。
それが面白くないのが妹紅である。もとより暇潰しで手伝っていただけなのだから、会話もなく延々と――など出来なかった。
「なぁ慧音」
「なんだ?」
「何かしゃべってくれ。寂しくて死にそうだ」
「なんと奇異な。不死者の弱点が兎と同じだとは。これは敢えて黙してみるも一興か」
「あんなのと一緒にしないでくれ」
自分で蒔いた種ながら、あまり好ましくない返し方をされて妹紅はゲンナリとうめく。
「それはともかく」
妹紅はワレモコウを引き抜いていた手を止めて慧音に顔を向けた。
それから何か言いかけて、だが言葉にならなかったのか改めたようで改めてないことを口にする。
「まぁとにかくしゃべってくれ」
「――と、言われてもな……」
題を変えると見せて戻すのか――慧音は苦笑する。
いきなり何かと言われても、咄嗟に思い付く話題がなかった。
しばらく作業をしつつ考えていると、ふと自分が手にしている草に目が行った。
慧音はふむ――と一人うなずくと、手に持ったワレモコウを掲げて問うた。
「妹紅――この草の名の由来などどうだ」
「微妙なとこだが――ま、しゃべらないでいるよりはマシだよ。適当に語ってくれ」
「そうか、なら手を動かしながら聞くといい」
そう言って慧音はワレモコウ狩りを再開する。
同時に、妹紅が舌打ちしたのを耳ざとく聞きつけた慧音は半眼で告げた。
「手伝うと言ったのは妹紅だ。サボるなよ?」
「うっ」
釘をさされ小さく呻くと、仕方なしに妹紅は再び手を動かし始める。
妹紅が作業を再開するのを確認すると、慧音は口を開いた。
「色々と説はあるのだがな――」
さて、どれを話そうかと僅かな間、考えていると思考が纏まるよりも先に妹紅が言葉を返してくる。
「どれでもいい――けど、慧音が一番好きな説というか有力だと思う説からにでもしてくれ」
考える必要などないだろうと言う妹紅に、そうだなと返事をしてから慧音は彼女の言う通り、自分の好きな説を語りだした。
「この花――ワレモコウは花びらがなく、ガクだけだろう?」
「ああ」
「山や田園、場所によってはここのような河川に生えていることもあるこの花だが――この時季に周囲を見渡してみろ」
言われた通りに妹紅は周囲を見渡す。
各所では木々の色が緑から赤へと移り行く途中で、黄色や橙色が目立つ。地に視線を這わせれば、赤、黄、白の菊に西洋から流れてきた一輪ではなく複数の花を持つ様々な色の菊。彼岸花に秋桜などの色鮮やかな花の姿が見られる。
だが、それがどうしたというのだろうか。
「ふむ、わからんか? この時季の植物達は赤や黄色などといった暖色の花や葉が多かろう?
そしてまた、ワレモコウも紅い花をつけている」
「確かに赤いけどな。これは地味すぎだ」
「そう――地味なのだ」
摘んだワレモコウの花をしげしげ見ながらつぶやいた妹紅に、慧音はうなずく。
「だが、それでもワレモコウは赤色なのだ。どれだけ紅葉の赤に負けようが、秋桜や彼岸花の艶姿にうずもれようが、ワレモコウもまた赤であり花なのだ。
ゆえにこそ、だれかがこの花を見、健気に【吾も亦た紅なり】と主張しているのだということから吾亦紅という名がついたという」
「ふーん……それが、慧音が一番好きな由来なのか?」
「ああ――色々あるが、やはりこの由来が一番、私が好きなものだ。
他の説は、【根が印度の木香に似ており、これが我が国の木香ということから】や【割れ目を入れた木瓜に似ている】など面白みに欠いておる」
ちなみに前者の場合は吾木香(われもかう)、後者の場合は割木瓜と漢字を当てる。
「吾も亦た紅なり――なるほど、それはいい」
「どうした妹紅?」
「ふと、思いついただけだよ」
そう慧音に言って、妹紅は詠う。
移りゆく 季節に詠う 吾亦紅
絶えずに燃える 我が思いかな
「吾亦紅の由来に掛け自らの復讐の炎も亦た紅と詠うとは……」
「中々だろう?」
少し得意げに妹紅は胸を張る。
が、
「なんとまぁ――自虐的というかなんというか……」
慧音の感想はそんなものだった為、口を尖らせる。
「放っとけ。こんな身体にした連中を恨んで何が悪い」
「悪いとは言わん。だが、見ていて危なっかしくてな。だからこそ私はお前の傍にいることを選んだのだからな」
慧音の突然の言葉に妹紅は面を喰らった。
「そ、それはその……ありがたいと……思って――いるよ……」
素直に礼を言いたいのだろうが、面を向かって言うのに若干の抵抗があったのか、妹紅は俯き加減につぶやくように言う。
慧音はある意味で唯一の味方だ。
普通の人間では、不老不死である妹紅とは長い事一緒にいるということは出来ない。
その点、慧音は獣人――妖怪だ。人間よりも遥かに寿命が長い。
長い間、不老不死であるゆえ各地を転々としてきた妹紅であったが、慧音と出会いはありがたいものであった。どんな土地であろうと、誰かと共に住むのなら数年が限界だ。その地にはいずれ無言の別れをする必要がある。
しかし、慧音は自身も長寿でありまた不老不死に関する知を持つものだ。そのお陰で、人里から離れた場所ではあるが、共に暮していてもこの地から離れる必要がなくなったのである。
そのことはとてもありがたいことだった。
「そ、そうか」
「慧音?」
お礼に対し視線を泳がす慧音に妹紅は訝しげな視線を向ける。
「いや、なに……少々、な」
妹紅のお礼に若干照れた、とは言い出せず曖昧に視線を逸らす慧音。だが、妹紅の視線は誤魔化すことを許してくれそうになかった。
「お前と共に過ごすことは私のエゴではないかと、少々思っていたからな……その、素直に礼を言われたことがありがたい反面、妙にこっ恥ずかしかったのだ……」
「え、あ……いや、こっちこそ――その、すまん」
視線を逸らしたまま言う慧音に、何がすまないのか、妹紅は思わずそう言った。
慧音に言葉もまた妹紅には妙にむずがゆかった。
それから慧音は大きく深呼吸をして気を取り直すと妹紅に向き直った。
「えーっと……なんだったか――」
やや思い返してから、ああそうだとつぶやくと慧音は告げる。
「別に復讐をするなとは言わん――だが、その先も考えておくべきだと、私は言いたかったのだ」
「先?」
「いや、なに――今でも構わん。復讐とは別に、自分を見て欲しいのだよお前には。
復讐の炎も亦た紅などと詠うくらいならば、不死であろうとも我は妹紅だと詠って欲しかった……そう思っただけだ」
「……………」
慧音の言葉を反芻するように妹紅は目を伏せる。
それからゆっくりと顔をあげると、申し訳なさそうに妹紅は口を開く。
「慧音には悪いが……今は――今すぐには、無理だよ」
「そうか」
ならば仕方ないと慧音は苦笑を漏らし、ワレモコウを摘む。
沈黙が二人の間に流れる。
しばらくは、また無言の狩りをしていたが突然、きゅるるるる~と可愛い音が妹紅のお腹から響いてきた。
思わず慧音が吹き出す。
「いや、その……ううう――不老不死でも腹は減るんだ悪いか!」
パタパタと手を慌しく振って弁明しようとする姿から一転、結局開き直った妹紅に慧音は笑い続ける。
一頻り笑い終わると慧音は涙を拭いながら告げた。
「確かにそろそろ頃合だな。昼にしようか。おにぎりを作ってきてある」
無言でうなずく妹紅を手招きすると、手荷物からおにぎりと鍋を取り出した。
「この鍋は?」
「根はクスリになるんだが、それとは別に若葉は食べれるんだよ。この鍋で茹でて水にさらし苦味を抜いた後、醤油と鰹節で和える。おにぎりのいい友になると思ってな」
ほれ、この薪に火をつけてくれと川原に転がっている石で組んだ即席の竈に乗せた鍋を慧音が示す。
それに従いながら、妹紅は先ほどの慧音の言葉を脳内で繰り返す。
「慧音の寿命が来るのと私が自分に胸を張れるようになるのと――どちらが早いんだか」
慧音に聞こえぬようにそう独りごちる。だが、その頃にはきっと色々な自分の気持ちに決着がついているのかもしれない。
そんな事を思いながら、ワレモコウを茹でている慧音を横目に妹紅は勝手に包みを開けるとおにぎりをとりだしてかぶりいた。
いつか我妹紅(われもこう)の歌が詠えるように……そんな復讐とは違う小さな希望の火が、今日のこの場で胸に灯ったことに妹紅が気付くのは、随分と先になりそうである。
≪ 続きを隠す
妹紅はワレモコウ――枝はほぼ直線だが複雑に枝別れし、先端に暗赤色の毛玉のような花弁のない花をつけたパッと見、かなり地味な野草――を摘みながらぼんやりとそんなことをつぶやいた。
「正確には根が、だがな。秋にしかとれん貴重な野草だ。全滅させないように適度に根ごと摘んでくれ」
幻想郷のとある河原に一角にある群生地で妹紅と慧音はワレモコウ狩りをしていた。
「妹紅狩りとか言うな!」
「誰も言ってはおらんわ!」
そんなやりとりをしながらやっていたのは最初だけで、慧音は作業に没頭し始めると、次第に言葉少なげになっていった。
それが面白くないのが妹紅である。もとより暇潰しで手伝っていただけなのだから、会話もなく延々と――など出来なかった。
「なぁ慧音」
「なんだ?」
「何かしゃべってくれ。寂しくて死にそうだ」
「なんと奇異な。不死者の弱点が兎と同じだとは。これは敢えて黙してみるも一興か」
「あんなのと一緒にしないでくれ」
自分で蒔いた種ながら、あまり好ましくない返し方をされて妹紅はゲンナリとうめく。
「それはともかく」
妹紅はワレモコウを引き抜いていた手を止めて慧音に顔を向けた。
それから何か言いかけて、だが言葉にならなかったのか改めたようで改めてないことを口にする。
「まぁとにかくしゃべってくれ」
「――と、言われてもな……」
題を変えると見せて戻すのか――慧音は苦笑する。
いきなり何かと言われても、咄嗟に思い付く話題がなかった。
しばらく作業をしつつ考えていると、ふと自分が手にしている草に目が行った。
慧音はふむ――と一人うなずくと、手に持ったワレモコウを掲げて問うた。
「妹紅――この草の名の由来などどうだ」
「微妙なとこだが――ま、しゃべらないでいるよりはマシだよ。適当に語ってくれ」
「そうか、なら手を動かしながら聞くといい」
そう言って慧音はワレモコウ狩りを再開する。
同時に、妹紅が舌打ちしたのを耳ざとく聞きつけた慧音は半眼で告げた。
「手伝うと言ったのは妹紅だ。サボるなよ?」
「うっ」
釘をさされ小さく呻くと、仕方なしに妹紅は再び手を動かし始める。
妹紅が作業を再開するのを確認すると、慧音は口を開いた。
「色々と説はあるのだがな――」
さて、どれを話そうかと僅かな間、考えていると思考が纏まるよりも先に妹紅が言葉を返してくる。
「どれでもいい――けど、慧音が一番好きな説というか有力だと思う説からにでもしてくれ」
考える必要などないだろうと言う妹紅に、そうだなと返事をしてから慧音は彼女の言う通り、自分の好きな説を語りだした。
「この花――ワレモコウは花びらがなく、ガクだけだろう?」
「ああ」
「山や田園、場所によってはここのような河川に生えていることもあるこの花だが――この時季に周囲を見渡してみろ」
言われた通りに妹紅は周囲を見渡す。
各所では木々の色が緑から赤へと移り行く途中で、黄色や橙色が目立つ。地に視線を這わせれば、赤、黄、白の菊に西洋から流れてきた一輪ではなく複数の花を持つ様々な色の菊。彼岸花に秋桜などの色鮮やかな花の姿が見られる。
だが、それがどうしたというのだろうか。
「ふむ、わからんか? この時季の植物達は赤や黄色などといった暖色の花や葉が多かろう?
そしてまた、ワレモコウも紅い花をつけている」
「確かに赤いけどな。これは地味すぎだ」
「そう――地味なのだ」
摘んだワレモコウの花をしげしげ見ながらつぶやいた妹紅に、慧音はうなずく。
「だが、それでもワレモコウは赤色なのだ。どれだけ紅葉の赤に負けようが、秋桜や彼岸花の艶姿にうずもれようが、ワレモコウもまた赤であり花なのだ。
ゆえにこそ、だれかがこの花を見、健気に【吾も亦た紅なり】と主張しているのだということから吾亦紅という名がついたという」
「ふーん……それが、慧音が一番好きな由来なのか?」
「ああ――色々あるが、やはりこの由来が一番、私が好きなものだ。
他の説は、【根が印度の木香に似ており、これが我が国の木香ということから】や【割れ目を入れた木瓜に似ている】など面白みに欠いておる」
ちなみに前者の場合は吾木香(われもかう)、後者の場合は割木瓜と漢字を当てる。
「吾も亦た紅なり――なるほど、それはいい」
「どうした妹紅?」
「ふと、思いついただけだよ」
そう慧音に言って、妹紅は詠う。
移りゆく 季節に詠う 吾亦紅
絶えずに燃える 我が思いかな
「吾亦紅の由来に掛け自らの復讐の炎も亦た紅と詠うとは……」
「中々だろう?」
少し得意げに妹紅は胸を張る。
が、
「なんとまぁ――自虐的というかなんというか……」
慧音の感想はそんなものだった為、口を尖らせる。
「放っとけ。こんな身体にした連中を恨んで何が悪い」
「悪いとは言わん。だが、見ていて危なっかしくてな。だからこそ私はお前の傍にいることを選んだのだからな」
慧音の突然の言葉に妹紅は面を喰らった。
「そ、それはその……ありがたいと……思って――いるよ……」
素直に礼を言いたいのだろうが、面を向かって言うのに若干の抵抗があったのか、妹紅は俯き加減につぶやくように言う。
慧音はある意味で唯一の味方だ。
普通の人間では、不老不死である妹紅とは長い事一緒にいるということは出来ない。
その点、慧音は獣人――妖怪だ。人間よりも遥かに寿命が長い。
長い間、不老不死であるゆえ各地を転々としてきた妹紅であったが、慧音と出会いはありがたいものであった。どんな土地であろうと、誰かと共に住むのなら数年が限界だ。その地にはいずれ無言の別れをする必要がある。
しかし、慧音は自身も長寿でありまた不老不死に関する知を持つものだ。そのお陰で、人里から離れた場所ではあるが、共に暮していてもこの地から離れる必要がなくなったのである。
そのことはとてもありがたいことだった。
「そ、そうか」
「慧音?」
お礼に対し視線を泳がす慧音に妹紅は訝しげな視線を向ける。
「いや、なに……少々、な」
妹紅のお礼に若干照れた、とは言い出せず曖昧に視線を逸らす慧音。だが、妹紅の視線は誤魔化すことを許してくれそうになかった。
「お前と共に過ごすことは私のエゴではないかと、少々思っていたからな……その、素直に礼を言われたことがありがたい反面、妙にこっ恥ずかしかったのだ……」
「え、あ……いや、こっちこそ――その、すまん」
視線を逸らしたまま言う慧音に、何がすまないのか、妹紅は思わずそう言った。
慧音に言葉もまた妹紅には妙にむずがゆかった。
それから慧音は大きく深呼吸をして気を取り直すと妹紅に向き直った。
「えーっと……なんだったか――」
やや思い返してから、ああそうだとつぶやくと慧音は告げる。
「別に復讐をするなとは言わん――だが、その先も考えておくべきだと、私は言いたかったのだ」
「先?」
「いや、なに――今でも構わん。復讐とは別に、自分を見て欲しいのだよお前には。
復讐の炎も亦た紅などと詠うくらいならば、不死であろうとも我は妹紅だと詠って欲しかった……そう思っただけだ」
「……………」
慧音の言葉を反芻するように妹紅は目を伏せる。
それからゆっくりと顔をあげると、申し訳なさそうに妹紅は口を開く。
「慧音には悪いが……今は――今すぐには、無理だよ」
「そうか」
ならば仕方ないと慧音は苦笑を漏らし、ワレモコウを摘む。
沈黙が二人の間に流れる。
しばらくは、また無言の狩りをしていたが突然、きゅるるるる~と可愛い音が妹紅のお腹から響いてきた。
思わず慧音が吹き出す。
「いや、その……ううう――不老不死でも腹は減るんだ悪いか!」
パタパタと手を慌しく振って弁明しようとする姿から一転、結局開き直った妹紅に慧音は笑い続ける。
一頻り笑い終わると慧音は涙を拭いながら告げた。
「確かにそろそろ頃合だな。昼にしようか。おにぎりを作ってきてある」
無言でうなずく妹紅を手招きすると、手荷物からおにぎりと鍋を取り出した。
「この鍋は?」
「根はクスリになるんだが、それとは別に若葉は食べれるんだよ。この鍋で茹でて水にさらし苦味を抜いた後、醤油と鰹節で和える。おにぎりのいい友になると思ってな」
ほれ、この薪に火をつけてくれと川原に転がっている石で組んだ即席の竈に乗せた鍋を慧音が示す。
それに従いながら、妹紅は先ほどの慧音の言葉を脳内で繰り返す。
「慧音の寿命が来るのと私が自分に胸を張れるようになるのと――どちらが早いんだか」
慧音に聞こえぬようにそう独りごちる。だが、その頃にはきっと色々な自分の気持ちに決着がついているのかもしれない。
そんな事を思いながら、ワレモコウを茹でている慧音を横目に妹紅は勝手に包みを開けるとおにぎりをとりだしてかぶりいた。
いつか我妹紅(われもこう)の歌が詠えるように……そんな復讐とは違う小さな希望の火が、今日のこの場で胸に灯ったことに妹紅が気付くのは、随分と先になりそうである。
≪ 続きを隠す
2006,09,15, Friday
ちょいと遅くなりましたが、こちらでも挨拶をば。
――って、なワケで、10日のとらいあんぐるパーティ4参加者、
ならびにスタッフのみなみなさま、
おつかれさまでした&買ってくださった方々ありがとうございました。
そんなワケで北乃です。
イベントでは
新刊コピー誌【辛さの調節はできません】
再販コピー誌【お塩は適量で】
もって行きました。
【お塩は適量で】は、初版は文庫本風の表紙だったんですが、
後述する理由でカラーイラストに変更しました。
で、その変更された【お塩は適量で】の表紙です。
描いてくれたななやに感謝しまくり!

それにしても、奴がなのは絵を描くと、
なぜか 生足率や穿いてない率の高い構図になるワナ!
いや、もう素敵だからいいんだけどね!
いいぞ~もっとやれ~!
それはともかく、どちらの本も概ね好評(?)だったようで、
完売御礼感謝感激雨霰でございますです。
――って、なワケで、10日のとらいあんぐるパーティ4参加者、
ならびにスタッフのみなみなさま、
おつかれさまでした&買ってくださった方々ありがとうございました。
そんなワケで北乃です。
イベントでは
新刊コピー誌【辛さの調節はできません】
再販コピー誌【お塩は適量で】
もって行きました。
【お塩は適量で】は、初版は文庫本風の表紙だったんですが、
後述する理由でカラーイラストに変更しました。
で、その変更された【お塩は適量で】の表紙です。
描いてくれたななやに感謝しまくり!

それにしても、奴がなのは絵を描くと、
なぜか 生足率や穿いてない率の高い構図になるワナ!
いや、もう素敵だからいいんだけどね!
いいぞ~もっとやれ~!
それはともかく、どちらの本も概ね好評(?)だったようで、
完売御礼感謝感激雨霰でございますです。
