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久々に――東方を
 どうも、ご無沙汰しております北乃です。
 今更ですが、海鳴っ子祭、みなさんお疲れさまでした。

 そして気がつくと、10万Hit越えしております。
 来訪者の方々、いつもアリガトウございます。
 新規来訪者の方々、来てくれてアリガトウございます。
 更新頻度の最大値と最低値の差がおかしいブログですが、
 気に入っていただけたらブックマークとかしてくれると、狂喜乱舞です。

 えっと……hit数記念は、三人のうち誰かが気が向いたら、
 何かupするかもしれません。しないかもしれません。
 あんまり、気にせず待っててください。
 あーいや、待たなくてもいいです。
 期待されると、ガッカリ感が大きくなるかもしれないので(ぉ

 ――で、そんな前フリとまったく関係なく、久々に東方SSです。
 ちなみに未完成。未完成なんで、カテゴリはギャラリではなく雑記。
 そんなワケで酔った勢いで筆を取ってみました。
 思いついたのは、夢オチ魔×アと、誤解魔×ア。
 そのシーンを組み合わせて一本やろうとして……
 うーん――未完成な理由は、こっから先を思いつかないから(ぁ
 まぁ、プロットもろくに立てず思いつくまま文章を書くと、
 この手のことは往々としてある出来事です(コラ
 読み直してみると、魔×アに拘らずに、
 このまま魔×霊にしちゃってもいいような気がする……むむむ。

 ちなみに、そんな理由から完成版がアップされるかは永遠の謎。
 展開が思いつくか、何か弄り方を思いつけば、
 すぐにでも完成させられるんですが。が。が。

 もし読んで妄想が膨らんだ方は拍手かコメでどうぞ。
 ふはははは……この他力本願め! 何とでも言ってくれ。
 ちなみに参考にさせてもらうだけなんで、
 実際にその通りになるかはわかりません。その辺り、いい加減です。

                  本日の執筆中BGM 「ぞ!」by釘宮理恵


 では、未完成ではありますが今宵の幻想の興じお楽しみあれ――
 
 
 

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 とりあえず、魔理沙さんが男前過ぎて困る。
 いっそのコト、一人称を俺にしちゃえよ的なノリで書いたSS(仮)

         (↑タイトル)




          1.

「今日はお前の誕生日らしいじゃないか」
 突然現れたモノクロ魔法使いは、そんな事を言いながら一抱えはある大きな花束をこちらに押し付けてきた。
「色々考えたんだが、どうにもいいものが思いつかなくってな」
 花を受け取りながら戸惑っている彼女を、白黒魔法使いは花束ごと抱きしめてくる。
「え――」
「だからこの花束と、もう一つ――私からのプレゼントだ」
 ゆっくりと近づいて来る野魔法使いの顔。
「え、え、え……」
 顔が真っ赤になっていく。恥ずかしくて、逃げ出したくて、でも受け入れたくて……。
 嬉しさと羞恥で、どうしようもなく混乱する頭。入ってくる情報は、目の前にいる大好きな魔法使いの顔がどんどん近づいて来ることだけ。
 そして、あと数センチ――
 もう一秒以内に触れ合うだろう距離まで来て――


 アリス・マーガロイドは目を覚ました。
「まぁ、夢よね」
 諦めたような口調で呻いて、大きく伸びをする。もっともその顔は嬉しそうで、まったくもって締りがない。
 しかし、夢と言うのは目覚めた瞬間のみに引き摺だけで、脳がしっかりと働きだす頃には冷静になってくる。
 そんなワケで――
「はぁ」
 身体を起こし、顔を洗って着替えて……朝食の準備が終わる頃には、逆にあんな夢を見て喜んでいた自分が空しくなってくるのだった。
「ん――…一日のスタートとしては、幸先がいい夢だと思うけど……」
 アンニュイな気分で、少し冷めてしまったミルクティを口に含む。
 外は快晴。秋の入り口。残暑はあるけど厳しくなく、だいぶ涼しくなっている。今日は多少暑そうだが、外を歩くのは気持ちがいいかもしれない。
「そうね――ここのところ籠って実験や調合ばっかりだったし……たまには外に出てみるのもいいかもしれないわね」
 ぼんやりと、アリスは独りごちながら、漠然と今日の予定を組み立て始めた。


          2.

「まぁ――あれよ。私もどうこう言う気はないんだけどね……」
 こめかみの辺りをヒクつかせ腕を組みながら、博麗神社の巫女――霊夢は言った。
「おお――奇遇だな霊夢。私もどうこう言うつもりはないんだがな」
 同じように腕を組みながら、額に血管を浮かばせたモノトーンの魔法使い――魔理沙がうなずく。
 二人共笑顔ではあるが、決して笑っていない表情を浮かべたまま、目の前で正座させている小鬼――萃香を見下ろしていた。
「まぁ、今日は多少暑いことは認めるがな」
 魔理沙は自分と霊夢の格好をみながら――
「どうしてくれんの、これ?」
 霊夢は周囲を示しながら、半眼でうめく。
「いやぁ……もぅ……ほんと申し訳ないとしか……」
 文字通り小さくなって恐縮しながら、萃香は自分の非を認めて謝った。
 とにかく、博麗神社周辺は水浸しになっていて、あちこちの木や建物からは雫が垂れ、そこかしこに水溜りが出来ている。
 魔理沙と霊夢も上から下までズブ濡れだ。ついでに言えば、コトの発端である萃香もびしょびしょになっていた。


 それなりに残暑を感じる今日――いつものように萃香は霊夢にまとわり付きながらお酒を飲み、例の如く魔理沙は霊夢の掃除の邪魔をして、結局霊夢は掃除をサボっていた。
 そんないつも通りの光景の中、唐突に――萃香が暑いと文句を言い始めたのである。
「そりゃあ酒が回ってるからだろ。ジッとしてれば今日はさほどでもないぞ」
「そーねー。日陰に居れば言うほど暑くないし」
 魔理沙と霊夢の感想はそんなものだったのだが、さすがにそこは酔っ払い。
「なら、みんなで涼しくなろう!」
 人の話なんぞ聴いちゃいなかった。
「いや、私達は大丈夫だって言ってるでしょ」
 困った顔で手をパタパタとやる霊夢だったが、そんなもので萃香の行動を止めることは出来なかった。
 萃香は人差し指を伸ばし、天に掲げると、どこからともなく水を萃つめてきて、巨大な水の塊を博麗神社の上空に作り出したのだ。
「そんなワケでみんなでブリッツボールでもしない?」
 酒の影響でほんのりと朱に染まった顔を嬉しそうに破顔させながら、萃香はそんな提案をする。
「良くわからないけど、それって三人で出来る遊びなの?」
 霊夢の質問に、萃香は下唇に人指し指を当てながら軽く首を傾げた。
「それもそうね」
 うーん――と、萃香は少し悩んだ後、
「なら、メンバーを萃つめればいいんだよね?」
 さも素晴らしい名案を思いついたかのようにそう言って、萃香が自身の能力で人を萃つめようとした時……それは起きた。
「あ」
 医師が手術中にミスしたら、そんな声で呻くかもしれない――そんな想像が出来てしまいそうな不吉な声を萃香は漏らした。
「……どうした?」
「あ、あははは……人を呼ぶ為に力を使おうとしたら――」
「何よ?」
「間違えて、アレの制御を解いちゃった」
 てへっと舌を出して笑う萃香。
 意味が分からず、萃香の示す空へと視線を巡らせる霊夢と魔理沙。
 YOUはShock。但し落ちてくる原因は愛などではなくただのミスで、しかも落ちてくるのは空ではなくて巨大な水球。
 そして、二人の顔から血の気が引いた。
「「この酔っ払いッ!」」
 気まずそうな笑顔のまま、頬をぽりぽりとかじっている萃香に、魔理沙と霊夢の怒声が唱和する。
 だが、そんなことをしたところで、事態は収まることはなく――
 文字通りバケツをひっくり返したかのような超局部的な雨は、魔理沙、霊夢、萃香――さらに博麗神社そのものを飲み込んだ。

 そうして、博麗神社の麓まで流された三人は何とか境内まで戻って来て、今に至る――

「とにかく萃香。後始末頼むわよ」
「うーい」
 こくこくとうなずく萃香に、一応の溜飲が下ったのか、霊夢と魔理沙は肩を竦めあう。
「霊夢。とりあえず服を貸してくれ。出来れば白黒が良いが贅沢はいわん。赤白で構わんぜ」
「はいはい。萃香、あなたもいらっしゃい。そんな格好だと、風邪引くわ。片付けは着替えてからでいいから」
 言って、身体に纏わり付く巫女服を鬱陶しそうに対処しながら、自室の方へと歩き出す。
「ちょいと待ってくれよ霊夢」
 それに遅れて、霊夢を追うように魔理沙は走り出した。
「別に服は逃げたりしないから、そんなに慌てなくても――」
 言いながら、霊夢が振り向こうとした時、水を含んだ袴が彼女の足を絡めとった。
「わ、わ……」
「霊夢!」
 それを助けようと、魔理沙が咄嗟に地を蹴って手を伸ばすが、自身もまた濡れたスカートに足を取られてしまう。
「うぉ……」
 何とか霊夢の手を取るが、魔理沙もすでにバランスを崩しており、ふん張りが効かない。
「きゃぁぁぁっ」
「わわわわ……」
 そのまま霊夢に引き込まれるように、魔理沙も一緒に転んでしまった。
「痛ぅ……大丈夫か? 霊夢」
「何とか、ね――とりあえず降りてくれない? 重いわ」
 上に重なるように倒れている魔理沙に、霊夢が眉を顰める。
「おお? そうかい? 私としては極上の体勢だとは思うんだが」
 両手を霊夢の顔の真横において身体を持ち上げながら、魔理沙がにやりと笑う。
「その言葉、レミリア辺りに聞かれたら本気で殺されるわよ?」
 あとそこの鬼に、と付け加える。
「お。あいつらに愛されてる自覚はあるのかい?」
 二人の背後で呆然としている萃香を横目に、魔理沙は笑う。
「そういうんじゃ――ないんだけどね」
 良く分からない返事をしながら、霊夢はとにかくどけと魔理沙を突き飛ばした。
「おっと」
 魔理沙は素直に引くと、
「ほれ」
 霊夢に手を貸して立ち上がらせる。
「ありがと。あーあ……泥だらけになっちゃったわ」
「何なら一緒にフロでも入るか」
「ばーか」
 二人からしてみればいつも通りの軽口の応酬。だが、それでもそれを日常だと分かっていないモノ達からすれば、それはとんでもない会話だった。
 だから、
「「私も一緒に入るッ!」」
 萃香とアリスの声が響き渡るのも無理はない。
「あら? アリス、来てたの?」
「つーか、何時の間に湧いたんだお前?」
 そして、唐突に姿を見せたアリスに対する二人の反応はとことん冷たかった。


         3.

(博麗神社にやって来ると、魔理沙が霊夢を押し倒していました。まる。)
 そんな内容の文章を心の中の日記に綴り終えると、アリスは自身の涙でアメリカンクラッカーを始めた。


 出かける事を決め、とりあえず行き先として選んだのは霧雨魔法店だった。
 我ながら安直だ――などと思わなくもなかったが、兎にも角にも魔理沙の顔が見たかったのである。
 まぁ、結局無駄足になってしまったのだが――
「魔理沙は留守か……でもまぁ、行き先は大体予想は付くんだけど」
 頭を掻きながら、ぼんやりと独りごちると、アリスは適当な方向へと歩き出す。
「まぁ、とりあえずは博麗神社ね」
 そうして来て見れば、確かに魔理沙は居たのだが――
(なんで……どうして? やっぱり魔理沙は霊夢のことが……?)
 彼女は霊夢の上に覆いかぶさっていた。
 博麗神社の大階段を昇りきって最初に目に付いた光景にしてはショッキングすぎる。
 涙を流して呆然としている中、二人の会話が風に乗って流れてきた。
「ありがと。あーあ……泥だらけになっちゃったわ」
「何なら一緒にフロでも入るか」
「ばーか」
 最後の【ばか】を言う際に、霊夢が顔を赤く染めながら恥ずかしそうにしながら――とかなら、どことなくラブ臭が漂ってくるだろう。
だが、少なくとも今の会話に関しては普通におしゃべりでもしているような軽い口調で言っている。少し考えれば、二人の会話に本気など微塵も混ざっていないことに気がつくはずだ。
 そう――普通なら。
 普通でない場合――そう、すでに冷静が出来なくなっているアリスには、ネタがネタだと理解する頭がなくなっている場合、話は別である。
 故に、
「「私も一緒に入るッ!」」
 同じように理性を失っていた酔っ払いと一緒にそんなことを口走るのだった。





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| kitano | 01:44 | comments (0) | 雑記::北乃ゆうひ |
個人的な宣伝なの。
 どうも北乃です。
 いい加減、海鳴っ子祭も差し迫って来たので、
 そろそろこちらでも宣伝を上げとこうと思います。

 ところで、今日は局ラジの日ですねー。
 ここ二週程聴き逃してたので、今日は聴くぞー。
 そして聴きながら明日の準備だぁー!

 >涼香さん
 最近気がついたんですが、
 管理局ポータルのリンク集のところで、
 東方Verのバナーを使って頂いているみたいなんですが、
 実はTOPページの一番上以外に、一番下にも、
 さりげなくバナーが置いてあったりします。
 その中にこっそりとなのはバナーも存在してたりするので、
 面倒でなければ、張り替えていただけたら、と。
 では、今日もラジオ最後までがんばってください。




 そして、以下は明日の宣伝です。

 
 

続きを読む ≫
 ちなみに海鳴っ子祭りは、
 北乃の個人サークル【North SunSet】での参加ですので、
 カタログ等で名前を探すときは、気をつけてください。
 CATARACTで検索しても見つかりませんよ。

 そして、明日の海鳴っ子祭には以下を持ち込み予定。

 ・パセリを添えて鮮やかにごめん。落とした
  - オフセット。A’s。ヴィータ&ノエル
    ……の予定だったんだけどね……orz

 ・冬啼き鶯は夏を駆れるか?新刊
  - コピー誌。分類は敢えてするならStS。時代的にはA's。
   なのは、フェイト、恭也。

 ・砂糖と間違え小麦粉入れた?
  - コピー誌。A’s。なのフェイ + アリすず + α。
   少しだけ在庫があったので、ちょっと増刷して持って行きます。

 ・1/3の純情な感情
  - コピー誌。A's。アリはやすず。
   表紙になのはがいるけど出番はあまりなかったり。
   CATARACT名義の本ですが、
   やっぱり少量だけ残ってるので、増刷(予定)して持って行きます。

 ・お塩は適量で
  - オフセット。A's。既刊短編集。
   表題作他、【辛さ】と書き下ろし【ミルクティ】の計三作収録。

 ・魔法少女リリカルなのフェイSS Drive Ignitionなのっ!委託
  - オフセット。puer heartさん主催なのフェイSS合同誌第一弾。
   なのフェイ分を過剰摂取されたい方にオススメ。

 ・魔法少女リリカルなのフェイSS 2委託
  - オフセット。puer heartさん主催なのフェイSS合同誌第二弾。
   puer heartさんの夏コミ新刊。その1。
   なのフェイ分をさらに過剰摂取されたい方、1と併せてどうぞ。

 ・アリサとすずかの本よっ!委託
  - オフセット。puer heartさん主催アリすずSS合同誌。
   puer heartさんの夏コミ新刊。その2。
   世の中にアリすず分が足りないとお嘆きのあなた、是非。
   そしてイチャ甘ベタ甘等の糖分補給をされたい方は
   三冊同時に処方されることをオススメ致します。

≪ 続きを隠す
| kitano | 00:45 | comments (0) | 雑記::北乃ゆうひ |
冬啼き鶯は夏を駆れるか?

北乃ゆうひの個人サークル「North SunSet」発行
8/26 海鳴っ子祭 にて発刊

 ちなみに、
 フユナキ ウグイス ハ ナツ ヲ カレルカ?
 と読みます。


 なのはとフェイト。小学校六年生。
 時空管理局第四陸士訓練校で、短期プログラムを受講予定。

 しかし、自分の運動能力の低さが、
 パートナーとして受講するフェイトに迷惑を掛けるのではと、
 苦悩するなのは。

 そして、魔導師出身の準キャリア組とも言える二人を、
 目の敵にする教官……


 悩んだ末に、なのはが出した結論は――
 
 

続きを読む ≫
 
 以下、本文より抜粋――



 建物の階数で言うのならば、だいたい五階くらいの高さの塀の上。そこから、なのはは目の前に垂れ下がったワイヤーに飛びついた。
 両手と、足の一部。ワイヤーとの摩擦が発生するところだけを魔力で覆い、そのまま一気に滑り降りる。
「よっと」
 うまく着地して、顔を上げると、先に降りていたフェイトがウィンクしてくる。それに気が付いたなのはは目の前にいる教官にバレないようにこっそりと笑顔を返した。
「合格だ高町。休憩に入れ」
「はい」
 返事をして、フェイトの元へ。
「すごいね。もう怖くなくなったの?」
「怖くないって言えば嘘になるけどねー……まぁ、正直、腹が立って仕方なかったから必死だよ」
 苦笑して、なのはは軽く説明する。
 先々週の半ばにあったこの高所からのワイヤー降下。
 正直、最初は飛行魔法を使ってはいけない事や、ジャンプして飛びつかないといけない事など、普段自分のやらないような運動の複合と、失敗したらタダじゃ済まないだろうという恐怖――もちろん訓練なのだから、安全対策はちゃんとされているのだが――があり、その日は何度やっても上手く出来なかったのだ。
 その際の担当教官は厳しくはあったが、
「人には向き不向きがある。なかなかうまく行かないのは仕方がないし、訓練では何度失敗しても構わん。だが、実践では失敗は許されない。すぐにとは言わないが必ず出来るようになれ」
 最後にそんな事を言ってくれた。これをどう取るかは人次第だとは思うが、少なくともなのははこれをフォローと励ましと受け止めた。そのおかげで大してヘコまずにすんだのだが――
 この失敗を知った例の教官は、その日の訓練終了後にわざわざ嫌味を言いに来たのだ。
 さすがに、その場で何かを言い返すような事はしなかったものの、かなり頭が煮だったのは確かである。
 だから、
「家に帰ってから、お兄ちゃんに教えてもらったの」
「えっと……恭也さんて、剣の先生なんだよね?」
「んー……どっちかと言うと、暗殺技術の先生?」
「ええっ!?」
 思い切り驚くフェイトをなのははクスクスと笑う。
「……あ、冗談?」
「半分は。御神流は元々暗殺や隠密の為の技だから、全部が全部嘘ってワケでもないんだけどね」
 もちろん、今は暗殺なんてやってないよ――と、言ってなのははタオルで顔を拭く。
 その時、
「なのは」
「ふえ?」
 突然名前を呼ばれて、タオルをずらすとフェイトが手首を掴んできた。
「なのは、この手――どうしたの?」
「あ、見つかっちゃった」
 フェイトに気付かれると要らぬ心配をかけるだろうと、出来る限り隠そうとしていたのだが。
「お兄ちゃんに教えてって言ったら、魔法ナシで同じことやらされたの。一応、丈夫な手袋つけてやったんだけど、御神流で使ってる鋼糸――ワイヤーだと、摩擦力が高すぎて手袋何枚もダメになっちゃったんだ」
 そのせいで、何度も手を切ってしまったのだ。もっとも、手の傷はそれだけではないのだが――あえてもう一方の理由は語らないでおいた。
「でね、さっき塀の上に立ったときに思ったんだ。魔力を使えるから、手の心配はしなくていいって。そしたら怖くなくなっちゃった」
 笑うなのはに、フェイトは笑い……返せなかった。
「何だか、なのはが遠い所にいる気がする」
 なぜか涙目になるフェイトに、
「ええっ!? せっかくフェイトちゃんに追いついてきたって思ったのに? なんでぇ?」
 なのはは大慌てだ。
「そうなの?」
「そうだよ。魔法しか出来なくて悔しかったから、フェイトちゃんみたいに運動も出来るようになろうって、思ってがんばってるのに!」
「なのは……」
「なに? フェイトちゃん」
 見詰め合う二人。そこへ、
「おーい、高町。テスタロッサ。二人だけの世界に入りかけてるトコ申し訳ないが、休憩はそろそろ終わりだ。次の準備に掛かれ」
「は、はい」「はい」
 慌てて返事をして、二人は駆け足で行動を開始する。
 その時、空気読めよとフェイトは内心で舌打ちしていたとかしていなかったとか。




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| kitano | 00:45 | comments (0) | サークル情報:: |

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樹崎はじめ
の た り
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